加藤和彦さん密葬
遺書「消えてしまいたい」
2009.10.20 05:08
16日に長野県軽井沢町のホテルで首をつって自殺した音楽プロデューサー、加藤和彦さん(享年62)の密葬が19日、東京・目黒の碑文谷会館で営まれた。
棺のそばには関係者らにあてた
「創作の意欲がなくなった。消えてしまいたい」
などと書かれた“遺書”が置かれ、加藤さんと「ザ・フォーク・クルセダーズ」を結成した現精神科医の北山修氏(63)らが別れを惜しんだ。
「あの素晴しい愛をもう一度」など多くの名曲を手掛けた“開拓者”の苦悩が、参列者らの涙を誘った。
19日午後1時から始まった密葬には関係者や親族ら約200人が参列。密葬の準備をした関係者によると、「葬式はいらない」という故人の遺志から、加藤さんの楽曲も流すこともなく、会場には棺と献花台のみが設置されて行われた。
棺近くの台には笑顔の遺影と、加藤さんが関係者らにあてた“遺書”が置かれた。遺書にはパソコンで打たれた文字で、「世の中が音楽を必要としなくなり、もう創作の意欲もなくなった。死にたいというより、消えてしまいたい」などとつづられていた。白色のカーネーションを献花した参列者の多くは、この遺書に足を止め涙したという。
最近はうつ病を患っていたという加藤さん。遺書公開の理由について、前出の関係者は「手紙は特定の人物にあてたものではなく、故人の最後のメッセージだと判断した」と説明した。
密葬にはミュージシャンのかまやつひろし(70)、つのだ☆ひろ(60)、高橋幸宏(57)、「THE ALFEE」の坂崎幸之助(55)ら音楽仲間が参列。歌舞伎俳優の市川猿之助(69)、市川右近(45)らも姿をみせ、生前の交友関係の広さをしのばせた。つのだは涙を浮かべ「今日はちょっと…。語ることはありません」と悲しみの表情で車に乗り込んだ。
「フォークル」の北山氏は最後のあいさつで、「加藤さんは周囲の人に優しく、自分に厳しいという二面性を持っていた。その厳しさで自分を責めていたのでは。今後は彼の歌を忘れず、彼の分まで生きよう」と参列者に訴えていた。
出棺時、加藤さんと3年間交際し同居していた30代の女性が遺影を胸に抱いていた。別の関係者によると、加藤さんの関係者らにあてた遺書が、一番早く届いていたという。肩まで伸びる黒髪を後ろでまとめた美形の女性は、加藤さんを乗せた車に乗り込むと、集まった約50人の報道陣に涙を見せず、悲しみの表情で正面をじっと見つめたまま。クラクションと同時に発車すると、深々と頭を下げていた。
★直前、夕刊フジに悩み語っていた
加藤さんは、くしくも19日発売の夕刊フジで、創作上の悩みを語っていた。インタビューは9月28日に行われ、作曲について「89点から92、93点ぐらいの曲はすぐできる。でも、100点じゃないとまずい」と妥協を許さない姿勢を明かしていた。
90年以降はプロデュース業に専念していたが、「一番つらいのは自分のプロデュース」とした上で、「ポール・マッカートニーのような超大物でも、最近はみんなプロデューサーを付けているんです。(創作には)精神的サポーターが必要なんですよ」と、自身の孤独感も吐露していた。
┏【π_π】┓三
悲しすぎる