世代交代へ前進!福見が新世界女王に
谷不在の女子48キロ級に新女王が誕生した。柔道世界選手権第1日は26日、オランダ・アホイロッテルダムで開幕し、世界選手権初出場の福見友子(24=了徳寺学園職)が決勝以外すべて一本勝ちで初優勝。来年復帰予定の谷亮子(33=トヨタ自動車)に代わる世界女王となり、世代交代へ大きく前進した。男子60キロ級の平岡拓晃(24=了徳寺学園職)は決勝で一本負けして銀メダル。北京五輪で連覇を達成した男子66キロ級の内柴正人(31=旭化成)は3回戦で敗れ、初の世界選手権制覇はならなかった。
残り時間が0になり勝利が決まると、両手をパンと一度叩いて自らを祝福した。48キロ級決勝。3分すぎに背負い投げで技ありを先制した福見は、最後まで流れを譲らなかった。「何が何でも勝とうと死ぬ気で向かった。金メダルは最高です」。そう話した24歳の本心は、吐きだした息とともに漏れた「ひと安心しました」だった。
48キロ級にそびえ立っていた、世界選手権7度制覇の谷亮子という存在。2度目の出産で長期休養中の柔道界の巨人には、苦い思いをさせられた。2度目に谷を倒した07年全日本選抜体重別。試合後の世界選手権代表選考は「実績」という評価で谷に軍配が上がった。その谷が世界一に輝くと、試合会場のリオデジャネイロのスタンドで人目をはばからず涙を流した。昨年の北京五輪も代表になれなかった。
どうすれば世界の舞台に立てるのか。世界から目をそらし、自分の柔道を突き詰めることだけを考えた。だが、強くなるために必要なことは世界を目指すことだった。「2年前(07年)は選抜で勝つことが目標だった。今は世界で勝つこと」。笑顔でそう振り返れるのが成長の証だった。
負ければ飛び出すことは必至だった“谷待望論”。猛烈な重圧で「心と体と技のバランスを崩しかけた」代表決定後の日々も乗り越えた。「プレッシャーの中で力を出せる、ということは大きな自信になるし、実績として評価してあげたい」とは、全日本女子の園田隆二監督。来年復帰予定の谷らを含む争いの中で「一歩リードした、と言っていい」と称えた。
準決勝では北京五輪で谷を破ったドゥミトル(ルーマニア)に一本勝ち。もう誰も「実績」を口に出すことはない。「今はライバルのことは何も考えてません。帰ってから考えたい」と話した福見は表彰台でうれし涙を流した。「世界で唯一、谷に2度勝った女」から「世界一の女」に変わったこの夜、次の命題は世代交代の完遂に変わった。
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世代交代かな


