アウトレット物件次々
地価下落 売れ残るマンション
2009年7月1日 夕刊
「アウトレット」で安く買うのはブランド品ばかりではない。今や分譲マンションの宣伝文句にも使われるようになった。
国税庁が一日、公表した路線価。地価の下落傾向が鮮明に表れる中、不動産市場は冷え込み、売れ残るマンションの在庫が膨らむ。それを別業者が買い取り、値引きした「アウトレット価格」で再販される物件が目立っている。
「500万円値下げ」
ちらし広告には、新しい価格が印刷されている。神奈川県平塚市内の分譲マンション。「3LDK 2100万円台~」の幕が架かる。
販売元は不動産会社「リベレステ」(埼玉県草加市)。昨年十一月に破綻(はたん)した東証一部上場の建設会社の物件を棟(二十八戸)ごと買い取り、販売代行会社を通じ五月中旬から売り始めた。
「周辺の相場より二割は安い。予定より早く完売しそうだ」。現地の販売責任者は手応えを感じている。リ社の河合純二社長は「今は建てたら負ける。所得が減って、消費者の目線が低くなっている」と話す。
マンション販売に陰りを感じ、二〇〇七年秋に自社による新規マンション建設を中止、不況期の戦略として再販に重点を移した。
五月までに手掛けた再販物件は、東京、神奈川、埼玉、千葉、長野の五都県内の十三カ所、計四百七十四戸。うち三百五十戸以上は売れ、人気物件は一週間で完売したという。
こうした再販ビジネスを支えるのは、売れ残りのマンションだ。不動産経済研究所(東京都新宿区)によると、首都圏の完成在庫は〇七年末の約三千戸から〇八年末には六千戸を超え、その後、やや減ったものの、五月現在で五千七百戸ある。
「在庫を抱えると、金利負担が重い。だから今、各社は在庫処理に注力している。再販業者はそれを半値ぐらいで仕入れ、二、三割の利益を付けて売り出す」と同研究所の福田秋生・取締役企画調査部長は再販の背景を説明する。「新規参入が相次いでおり、物件や業者を見極めることが必要だ」と注意を促す。
池袋駅前 15.9%下落
上昇率トップから一転
昨年の東京都内の最高路線価で33・3%と上昇率トップだった豊島区東池袋一丁目のグリーン大通りは、今年は一転、15・9%の下落率トップとなった。デパートや家電量販店が林立し、平日の昼間でも人通りが絶えない池袋駅周辺。地元不動産業者は「大口取引もほとんどなく、変動の実感はあまりない」とけげんな表情を浮かべる。
東京メトロ副都心線開業への期待感などが路線価を押し上げたが、同社によると、昨年六月の開業から三月末までの一日当たりの平均輸送人員は、当初計画の約一六・八万人を大幅に上回る約二五・九万人。定期券以外の乗降客も多く、買い物客や休日に訪れた人が多かったと推測できるという。
ただ、池袋駅周辺は昔からの地主の土地が多く、借地関係が複雑で再開発が進まないのが現状。地元の不動産鑑定士(63)は「
池袋は千代田区や中央区、港区といった都心に隣接しておらず地理的に孤立している」と指摘。ミニバブルと呼ばれた最近数年間の地価上昇についても「池袋への投資は都心や新宿、渋谷の後。下落する時は急激なのに」とこぼす。
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少子化で人口が減ってるから
住宅の選別 厳しくなりそう